2008年01月03日

『風が強く吹いている』

風が強く吹いている
風が強く吹いている
posted with amazlet on 08.01.03
三浦 しをん
新潮社 (2006/09/21)
売り上げランキング: 398
 元旦は、実業団駅伝を、2日と3日は箱根駅伝を見て過ごすというのが、ここ何年もの年始の定番です。暦の具合で、まとまった休みがとれそうなときには旅行にでも…と思うものの、駅伝なしのお正月はどうにも耐えられそうにないので、けっきょくこたつで駅伝三昧に落ち着きます。

 そして今年こそは、この作品を読みながら駅伝を楽しむぞと決めていました。早く読み始めたいという思いをぐっと押さえ込んでいただけに、おもしろいこと、おもしろいこと。

 床の抜けそうなボロアパート竹青荘の住人たちが、ほとんどなりゆきで箱根駅伝に挑む物語。陸上経験がないものがほとんど、しかもエントリーぎりぎりの10人だけの部員。果たして、清瀬灰二率いる寛政大学陸上部員たちは、箱根駅伝に出場できるのか……。

 駅伝をなぜこんなに必死に見入ってしまうのか、毎年テレビの中を駆ける学生たちの姿を見ながら浮かんでくる思いです。しんどい思いをして、なんで20キロ以上の道を走るんだろう?そして、それを何時間も見続ける自分も、つくづく酔狂だなと。それでも、見ずにはおれないし、目が離せなくなる。
 そのわけを、ほんの少し分かったような気分になれるのです。
 自分では決してのぞくことのできない、速く走ることで得られる世界が、文字となってこちら側に迫ってくる。あたかも自分が、大地を蹴って走っているかのような恍惚とした気分が味わえます。

 走ることに、一度も楽しみを感じたことなどないのに、明日から走ってみようか…読み終わると、そんなことを考えていることに気づきます。

 文字を追いながら、画面の中には現実の箱根駅伝。彼らの姿があるからこそ、この作品の人物たちがいきいきと躍動してくれたような気がします。物語に負けず劣らず、風を受けて走った2008年の箱根駅伝ランナーとそれを支えた人たちに、感謝します。
 来年も、この一冊を読みながら、箱根駅伝を見るかもしれません。

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2007年08月22日

『あるきかたがただしくない』

あるきかたがただしくない
枡野 浩一
朝日新聞社 (2005/12)
売り上げランキング: 57730


 いつも楽しみに見ているblogで絶賛されていて、前から気になっていたので読んでみました。

 エッセイですが、ひたすらに「別れた妻が、子どもに1ヵ月に1度は会わせるという裁判での約束を守らず、行方をくらましてしまった。子どもに会わせてほしい」ということが、これでもか、これでもかと書かれています。
 なんといいますか、非常に執拗で、情けなくて、じめっとしていて、元気が奪われていくような気分になります。が、一冊とおして全部この調子だと、人というのは慣れるものなのですね。最後の方では、どこからこの話題につながっていくのか、ちょっと心待ちにしてすらいることに気づきます。

 これほどまでに、私的なメールや、日記などではなく、れっきとした大衆の目に触れる場で、これほどまでに赤裸々に「子どもに会いたい」と訴え続けられるこの思いの強さというか、まっすぐ具合。圧倒されます。

 こんなに強く思っているんだから、相手の方も子どもに会わせてあげればいいのにな、と思ったり。
 反対に、ここまで外堀を埋められても頑なに会わせない元妻のエネルギーもすごいなと、変に感心したり。
 しかし、善し悪しではなく、ここまで激しい二人の周りにいる人も大変だったでしょうね。どちらかに肩入れしていた人も、そうでない人もなんらかの形で巻き込まれてしまったことを思うと、離婚というのは一筋縄ではいかないものなんだなと、人ごとながら考えてしまいました。

 途中にある、元妻にあてた手紙。読んだときには気づきませんでしたが、以前読んだ『作家の手紙』にも収録されていたんですね。こうしてこの本を読み、もう一度読み返してみると、なんとも切ない。
 男女の間は、理屈ではどうにもならないけれど、親と子はそれとは違う意味で不思議な縁があるもののような気がします。
 いつか、この本なり、手紙を子どもさんたちが読んでくれる機会があることを願います。
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2007年05月28日

『打ちのめされるようなすごい本』

打ちのめされるようなすごい本
米原 万里著
文芸春秋 (2006.10)
通常2-3日以内に発送します。


 先年、亡くなられた米原万里さんの書評集。

 同じずつ時間を与えられていても、こうまで人によって読める量が違うということにまず驚かされます。しかも、著者が取り上げているものの多くは、ノンフィクション。しかもソ連時代の資料からひもとかれた新事実だとか、東欧の社会主義が云々かんぬんといった固い内容が主流。ロシア語通訳の第一人者とは、こんなに物知りでないと務まらないのか、それともこれほどの博覧強記(←なんどもこの言葉が出てくるのですが、まさにそれは著者にこそふさわしいのでは)であるからこそ、通訳者となりえるのか?
 そして、なにより目をむいたのが 「受験の丸暗記から解放された頃から速度は面白いほど伸び、ここ20年ほど一日平均七冊を維持してきた」という件です。確かに、1日6時間睡眠として、2時間余りで1冊読むくらいなので、不可能な数字ではないものの、そんなに長く本に集中できることがすごい!私自身、学生時代はそこそこ速く読める時期もありましたが、最近はすっかり失速中。一気に読了するような読み方よりも、20分ずつとか、30分ずつを読み足していくような感じがやっとだというのに……。いや、比べること自体が無謀とは承知していますが。
 これだけの本を読んでゆくには、それだけのスピード感が絶対条件なんでしょうね。
 書評のために、付箋をつけながら読むのだから、なおのこと、その大変さが伺えると同時に、それだけ多くをどんどん読みこなしてゆける著者が羨ましくもあります。

 とりあげられている本は、そのほとんどが未読。日ごろは絶対手にしないであろう分野、内容のものばかり。それなのに、この本を読み終わったころには、自分にも読めるような気分になっているのです。しかも、まるで昔から読んでみたかった作品ばかり並べられたような錯覚すら抱きます。

 書評にすっかり打ちのめされました。
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2007年04月14日

『ザ ジャパニーズ コミックペーパー』

ザジャパニーズコミックペーパー
吉橋 通夫作 / 高田 雄太絵
新日本出版社 (1995.2)
通常2-3日以内に発送します。


 明治のころ、まだ国会もなく、選挙もない時代。祇園の舞妓である小雪は、七条ステーションに向かう途中で天狗と名乗る男に助けられる。我楽多珍報(がらくたちんほう)という風刺新聞を発行している天狗が、行方知れずの兄と知り合いであると知った小雪は、この風変わりな男とかかわり始める。自由民権運動、女の生き方、そして一人の少女の成長の物語。

 ジュニア向け作品ではありますが、時代小説として楽しむのになんら支障はありません。切った張ったの大立ち回りはないものの、市井物が好きなので、夢中になって読み切りました。
 文字が大きく、難しい漢字があってもルビがふってあり、途中には風情ある挿し絵もあって、むしろ短編としてじっくり読むにはこういうのがいいんじゃないかと思うほどです。

 落ちぶれた士族出身で、両親もすでになく、兄は行方が知れず、あと数年すれば水揚げして芸妓にならなければならない。そんな現状にあって、人と出会い自分の行く先を見つめてゆく小雪の姿は、清々しいの言葉につきます。
 小雪と同年代の人が読むときには、自分の将来や今の姿を、その時代をすでに過ぎた者にはかつての自分や、そこにある感懐を、それぞれ重ね合わせて見るのだろうと思います。

 すべての人に明るい未来が開けているなんてことはないし、10代のころに思い描いていたのとはまったく違う面が、時間の中に見えてきた年齢になってはいますが、ここにある物語が絵空事のきれい事なんてものには見えない。むしろ、そういう時間があったことが誇らしく思えるようないいお話でした。

 著者の吉橋通夫、作者プロフィールを見ると、岡山県出身のようです。この本を知ったきっかけの金原瑞人、最近話題の『バッテリー』のあさのあつこ、重松清、岩井志麻子、岡山の方ががんばってらっしゃるように思うのは、お隣だからよけいにそう思うんでしょうか?

 
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2007年02月25日

『三四郎はそれから門を出た』

三四郎はそれから門を出た
三浦 しをん著
ポプラ社 (2006.7)
通常24時間以内に発送します。


 書評と本や読書にまつわるエッセイと、その他もろもろ。

 本好きを自称する作者だけに、本や漫画への思いに満ちあふれた言葉で、ぎっしりです。その思い入れたるや、軽い「好き」ではなく、もう生真面目さすら感じさせる「愛」でしかない文章が面々と続いていきます。これまで読んだ日常生活をつづったエッセイとは、ほんの少しまた違う趣き。その気迫に、本の中で紹介されている作品が、どれもこれも面白そうに見えてきます。

 そしてなによりおかしかったのが、電車の中などで他人が読んでいる本を推理するというくだり。
 確かに、ほかの人がいったいどんな本を読んでいるのかは、とっても気になります。が、ほとんどの人はブックカバーをつけているしね……と私などは、さっさとあきらめてしまうところを、著者は違うのです!カバーからちらりと見える文字や、しおりの有無、活字の書体などから出版社を推理し、さらにさらに何ページの一行目は「○○で、××は△△していた」という文章から始まることを見て覚えおき、速攻で本屋に行ってそれを探し当てるところまでやってしまうというのです!
 考えるだけじゃなくて、実際に行動し、あまつさえその本まで買って読んでしまうという。想像のラインというものがあったとして、彼女の行動はそのラインの遙か上をひらりと飛び越えてました。棒高跳びの世界記録が、一気に50センチくらい更新されたような感じでしょうか?
 もう、あっぱれ!の一言のみ。

 いや、本当に面白くて、面白くて、読み終わるのがもったいないほどでした。

 書評の中に、奥田英朗の『泳いで帰れ』、森福都の『琥珀枕』があって、ちょっと嬉しかったです♪
 
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2006年11月02日

『犬はどこだ』

犬はどこだ
犬はどこだ
posted with 簡単リンクくん at 2006.11. 2
米沢 穂信著
東京創元社 (2005.7)
通常24時間以内に発送します。


 犬さがしを専門にする調査事務所を開いた紺屋のもとにころがりこんできたのは、疾走した孫娘を捜してほしいという依頼と、村に伝わる古文書の由来を調べてほしいという二つの依頼、そしてハードボイルド探偵に憧れる助手。依頼は無事に成功するのか?

 終始のほほんとした雰囲気ながら、少しずつ調査依頼が進んでいくにしたがって、どんなふうに案件が解決してゆくのかが気になり、読む速度がどんどん加速していくような気持ちよさがありました。
 事件そのものは、社会の耳目を集めるような衝撃や広がりはないものの、その全体像が見えてくるまで、こつこつとした調査の過程がいっしょに味わえるような気分で、不思議な達成感すら感じます。事件そのものは突拍子がないとか、思いも寄らぬ展開とか、そういうものとは無縁です。が、ミステリーにはまだまだいろんな形があるんだと分からせてもらえたことが、いちばんの収穫です。

 途中で事件のあらましが意外に早く分かってしまうところや、二つの依頼をそれぞれ紺屋と助手が担当してお互いの情報がリンクしないで、じれったいところなど、いくつか弱いと感じるところもありますが、総合点では、すかっとしないままの結末も含めてしっかり楽しめました。
posted by あんく at 22:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 著者別 ま〜わ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月23日

『スウィングガールズ』

スウィングガールズ
矢口 史靖著
メディアファクトリー (2004.9)
通常24時間以内に発送します。


 映画に描かれていないエピソードがあるわけではなく、映画そのままなのですが、文字で読んでも『スウィングガールズ』はやっぱり楽しかったです。案の定、読み終えたらむしょうに映画が見たくなって、録画しておいたものを一気に再鑑賞。初めて見たときは、楽しいし、面白いけど、最高!とは思わなかったのに、結局何回も何回も見直してます。
 やっぱり、あの東北弁のせいかもしれません。文字で見ると、どうしても声に出して読んでみたくなるし、音で聞けば同じように発音したくなるのです。
 本のほうは、くすっと笑ってしまう雰囲気たっぷりのイラストも見どころです。
 ↓のようなものもあるらしいです。欲しい…

スウィングガールズ絵コンテ集
矢口 史靖著
キネマ旬報社 (2004.10)
通常2-3日以内に発送します。
posted by あんく at 12:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 著者別 ま〜わ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月09日

『春、バーニーズで』

春、バーニーズで
吉田 修一著
文芸春秋 (2004.11)
通常2-3日以内に発送します。


 バーニーズで買い物をしていたとき、ふと感じた視線の先にあったのは、かつて一緒に暮らした男性だった。一歳半の男の子を持つ瞳と結婚した筒井のふとした日常を題材にした、短編連作集。

 これまでなんどか手にとっては、数行読んで元に戻してきた吉田修一作品は、想像していたものの何倍も読みやすいものでした。薄めの一冊なので、40分ほどで読み終わってしまい、通勤帰りの電車で読むものがなくなってしまったほどです。
 さりげない日常を、ごく当たり前のように文字におきかえてしまうような巧さは、その自然さにかえって真似できないと突き放されるような気にさせられるほどでした。短い物語は淡々として、そこそこにおりこまれた非日常的なものもまったく特別なものに感じさせない。もう、あんまり巧くて、お話にのめりこむより感心しているうちに読み終わってしまいました。

 本を読んでいると、今の関心事に合わせたような状況が作品の中でも描かれているのに、びっくりすることがあります。次の休みに行こうとしていた旅先が出てきたり、最近見たばかりの映画を小説の主人公が好きだったり、新興宗教に誘われているときに己の信仰に目覚める短編をたまたま読んだり……。実体験と本を読むこと、お互いにひきあうものがあるのか、思いがそこにいっているから、よけいに気になるのか。今回もそういう不思議な場面があって、そっちに気がいきすぎて、お話そのものは淡泊に読み進んでしまったのかもしれません。
posted by あんく at 21:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 著者別 ま〜わ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月05日

『道三堀のさくら』

道三堀のさくら
山本 一力著
角川書店 (2005.12)
通常24時間以内に発送します。


 江戸の町には、水売りという商売があった。父から稼業をひきついだ龍太郎を柱に、水にまつわる物語3編からなる一冊。

 水売りという商いがあったことや、江戸の町に水道が走っていたことなど、初めて見聞きしたことがいっぱいでした。玉川上水という言葉を今まで聞いたことはあっても、それがまさか本当に上水道を起源としたものだったとは思いもしませんでした。
 主となる“水”にかかわる3つのそれぞれのお話がどれも十分な読み応えでしたが、なによりもそれぞれの表題が「水、涸れて」、「水、満ちて」、「水、熟れて」とお話にぴたりと寄り添うようで、いい題名だなと読み終わってから改めてほれぼれ眺めました。

 そして、水売りの頭領や、鰹節をあつかう大店の主など、懐深い人物の描かれ方が、豪気でありながら実に爽快!いちおうの主人公である龍太郎という水売りの青年も十分に人間くさく魅力的なのですが、彼らの前ではやはりまだまだ青いですね(そこが若さゆえの魅力でありますが…)。
 めでたし、めでたしというケリのつきかたではないものの、気持ちのいい一冊でした。
posted by あんく at 22:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 著者別 ま〜わ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月21日

『藩医 宮坂涼庵』

藩医宮坂涼庵
藩医宮坂涼庵
posted with 簡単リンクくん at 2006. 6.21
和田 はつ子著
新日本出版社 (2005.2)
通常2-3日以内に発送します。


 飢饉にあえぐ藩の民を救うべく、思いもつかない野草を食用にするくだりなどは興味深いのですが、肝心の物語はどうも食い足りませんでした。

 なにより、書名に「宮坂涼庵」とあるものの、実質的な主人公はその藩医の務めを手伝うことになる、庄屋の未亡人である、ゆみえ。その二人になにかと協力する奉行や、藩の実権を握りゆみえ達を脅かす家老、その放蕩息子などなど大勢が出てくるのですが、伏線だけがはられて盛り上がりそうになると、なんとなく結末。第一章から第七章まで、その繰り返し…。この人たちがこれからああなって、こんなことが起きて…なんていう予想もすべて肩すかし。
 最後のページまで読んでみても、それは同じでした。もしかすると、もっともっと長編になってゆく予定だったのかもしれませんが、なんとも消化不良。面白くなりそうなだけに、もったいない。

 とはいえ、またもう一人時代小説を書く作家さんを知ることができたので、これからの楽しみが増えました。
posted by あんく at 22:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 著者別 ま〜わ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月12日

『暮らしてみた普段着の街2 パリは屋根裏』

パリは屋根裏
パリは屋根裏
posted with 簡単リンクくん at 2006. 5.12
やなぎもと なお著
東京創元社 (2000.4)
通常1-3週間以内に発送します。


 パリという街の顔が見えてくるような一冊です。洗濯物を外に干してはいけないとか、条例でパリ市内には一戸建てが建てられないとか、食事に合うワインを飲みながら食べると一口ごとに味が変わってくるなんていう記述にいちいち驚きながら、ページいっぱいにあふれるイラストを眺めては楽しみました!
 芸術やファッション、美しい街並みとありきたりだったイメージで読んでいくと、案外におおざっぱだったり、汚れていたり、つんけんしていたり。単純にきれいで、大人びた街というだけではないんだなと思えてきます。
 母語の異なる場所で住むと、こちらの思いをうまく伝えられずにいらいらしたり、習慣や考え方の違いが気になったり、旅で見える顔とは違う一面が見えてたまらなくそこが嫌になることもあるんですが、それも愛着のもう一つの顔なのかもしれませんね。人が正面から来てもよけないとか、信号はあくまでも目安で赤でも道を横切っちゃうとか、思わず台北の語学留学時代を思い出してしまいました。
posted by あんく at 21:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 著者別 ま〜わ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月05日

『お鳥見女房』

お鳥見女房
お鳥見女房
posted with 簡単リンクくん at 2006. 5. 5
諸田 玲子著
新潮社 (2001.6)
通常2-3日以内に発送します。


 ちょうど6〜7年前、ちょっとしたきっかけで時代小説を読んでみようという気分になりました。それまで、平岩弓枝の『御宿かわせみ』シリーズしか読んだことのない分野。未踏の地に踏み込むような気分でした。そのときに一つ決めたこと、それは「現役作家の作品から始めたい!」でした。すでに亡くなった作家の作品に名作といわれるすばらしいものが多いのはよく分かっていましたが、それよりも、どんどん新作が読める楽しみを味わいたかったのです。
 そして、一番最近読み終えたのがこの『お鳥見女房』です。前に読んだ諸田玲子作品とは、どうも相性が今ひとつだったのですが、この題名に惹かれて再挑戦。大正解でした!
 将軍家の鷹狩りのため、鷹場や鷹の管理をする「お鳥見役」というお役が目新しいだけでなく、登場する人々のしなやかな生き様にどんどん引き込まれていきます。連作ものなので、この一冊だけではお話のかたがつかず物足りないような、続きが見られると思うと楽しみなような……。 
posted by あんく at 20:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 著者別 ま〜わ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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