2008年01月16日

2007年の本読み

クラブ・ポワブリエール  ウルティマ、ぼくに大地の教えを 弥勒の月 (文芸) 十面埋伏〈上〉 十面埋伏〈下〉 獣の奏者 II 王獣編 獣の奏者 I 闘蛇編 香港の甘い豆腐 花宵道中 家守綺譚 (新潮文庫) 凸凹デイズ はじまりの島 (創元推理文庫) 鹿男あをによし


2007年の10冊+αです。

『クラブ・ポワブリエール』 森福都
 中国時代物だけではなく、現代ものもおもしろい!連作集ならではの面白さにあふれていて、読んでゆくごとにそれぞれの繋がりを見つけては楽しんだ一冊です。


『ウルティマ、ぼくに大地の教えを』 ルドルフォ・アナヤ 金原瑞人(訳)
 翻訳家、金原瑞人のエッセイで紹介されていた作品。少年が少年でいられる最後の時間の清らかさと、属したことのない南米の世界観がまざりあって、不思議な浮遊感に包まれました。

『弥勒の月』 あさのあつこ
 あさのあつこの時代小説。読ませる話はこびもさることながら、主となる人物たちが魅力的。昨年末に続編となる作品が出たらしいので、そちらも楽しみ。

『十面埋伏(上・下)』 張平 荒岡啓子(訳)
 中国の刑務所を舞台にした、手に汗握る熱い男たちのドラマ。上下2巻からなる、分厚い作品にもかかわらず、あまりの面白さに一気に読んでしまう。中国らしい舞台設定が生きた、一級娯楽作品にどっぷり浸りました。

『獣の奏者(上・下)』 上橋菜穂子
 子どものころに読んでみたかったとも、今の年になったからこそ楽しめたとも思える、幅広い年齢層に応えられるであろう世界観が印象深い。ページを進めるたびに、見たことのない世界が広がってゆきます。


『香港の甘い豆腐』 大島真寿美
 大島真寿美という作家さんの、ゆるゆるとした空気感にはまりました。お話の中をただよって出てきたら、ちょっと足を踏み出せている、ぼんやり分かってきた、そういうほんの少しの実感が、癖になります。一気に作家読みするより、時間をかけて一冊ずつ読んでいきたくなる作家さんです。

『花宵道中』 宮木あや子
 身を売る女性の世界につきまとう受け身の悲壮感よりも、どこにあっても持っているであろう芯の強さで描かれた女性たちの話に、どこかほっとさせられます。女性ならでは…なんていう形容詞はあまり好きではないけれど、女性だから描ける物語かもしれません。女による女のためのR-18文学賞で大賞&読者賞に選ばれたことに納得。

『家守綺譚』 梨木香歩
 現とそうでないものが曖昧に入り混じった空間が、なんとも心地いい。読んでからずいぶんたつのに、ふっとしたときにそのときの不思議な高揚感が思い出される、あとをひく一冊。

『凸凹デイズ』 山本幸久
 小さなデザイン事務所が舞台となった、山本幸久らしい作品。瀬尾まいこ、大島真寿美と並び、個人的な“三大ふんわり系”と称することにしました。お話そのものは、かなりせっぱつまっていたり、シビアな現実に直面していたりするのに、語り口はあくまでもふんわり、やわらか。三者三様のふんわり具合があって、疲れたときでも、元気なときでも読みたくなります。

『慶応わっふる日記』 村田喜代子
 あえて、10冊の中に入れたものの、具体的にどこがどう好きとうまく表現できない一冊でもあります。30代くらいの作家さんの作品を読む機会が多くなってきていますが、それらとは違うなにか。少ない語り口で、大きなものを見せてもらえる安心感なのかもしれません。


10冊に入れたかったもの
『田辺聖子珠玉短篇集1』 田辺聖子
  文章に年齢というものがあるとしたら、田辺聖子のそれは永遠の20代なのかもしれないと思うほど、瑞々しさがあふれているのに、ただただ圧倒されました。
『はじまりの島』他 柳広司
 一冊を選ぶというよりも、気になる作家さんという意味での柳広司。思わず作家読みしてしまった中でも、ダーウィンが進化論を唱えるきっかけとなったできごとを描いたこれがおもしろかったです。
『鹿男あをによし』 万城目学
 読んでから、ドラマ化されると聞いてまさにタイムリーだったなと。ずっと読みたかった作家さん。奇想天外というのでしょうか、それなのになんの変哲もないふうに淡々としたところもあるのが、おもしろかったです。マイ鹿とか、鹿せんべいとか、鹿とか、鹿とか、鹿とか(以下略)。ポッキーと鹿せんべいが食べたくなりました。
 

タグ:読書
posted by あんく at 23:36| Comment(0) | TrackBack(1) | ○月の本読み | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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